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コミュニティを使ったマーケティング事例2つ 2017年はコミュニティ幕開けの年になる!?

コミュニティマーケティング

近年「コミュニティ」というキーワードが日本のマーケティング界隈で注目を集めています。

理由としては、生活者とのコミュニケーションが複雑化する昨今、改めて消費者同士のつながりや、消費者と企業とのつながりを重視する、「コミュニティの価値」が見直されてきたことが根底にあるように思います。

2017年は日本におけるコミュニティマーケティングの幕開けの年になるのではないでしょうか。そこで今回は、コミュニティを使ったマーケティング事例について紹介したいと思います。
コミュニティ時代の幕開け

 

 

コミュニティとは

個人的に聞いていると、実際に「コミュニティは大切だ」と思っている方は多くいます。ただ、「どのように形成できるのか?」 「どのように活用できるのか?」など、何から手をつけてよいのか分からず、重要だとは思いつつも、実際に手を出せていない方が多くいるという印象を受けます。

 

そもそも、この「コミュニティ」という概念が抽象的で曖昧です。
実際に「コミュニティとは何か?」という質問を受けることが多々あります。そんなとき、コミュニティについて説明する際には「特定のコア (核) を中心に集まる人々」です。とお伝えしています。

 

コアには色々なモノやコトが該当します。「ビール」や「サッカー」、「iPhone」、「1986年生まれ」などの、好きなモノやコト、年代や心理的な共通点などです。では、企業においてコミュニティを活用したマーケティング、つまり、コミュニティマーケティングを行う際のコアは何になるでしょうか?

 

企業におけるコミュニティのコアとは

 

コアについて詳しく触れる前に、コミュニティを活用した事例をご紹介します。有名な事例ですのでご存知の方も多くいると思います。

 

事例 : ネスレのコーヒーマシン「ネスカフェ バリスタ」

よく「ネスカフェアンバサダ〜♪」とCMをしているモノです。
ネスカフェ バリスタは、オフィスや店舗などの人が集まる場所にコーヒーマシンを設置してもらうことで売上を伸ばしました。オフィスとは、まさに人が集まるコミュニティそのものです。

 

ネスレの事例では、コーヒーマシンをオフィスというコミュニティに導入してもらうために、コーヒーマシンを通じてオフィスに笑顔とくつろぎを与える人として「ネスカフェ アンバサダー」を募集、日本中の多くアンバサダーを生み出し、日本全国の大小を問わないオフィスにマシンを広げていきました。
オフィスで飲むコーヒー

 

さて、ネスカフェ バリスタでのコミュニティのコアとは何でしょうか? 事例の中でも、「オフィスとは人が集まるコミュニティ」と表現しました。では、オフィスがコアなのでしょうか? これは、不正解です。

 

というのも、オフィスという場所がコアとなって集まっている形成されているコミュニティは「会社」そのものであり、「ネスカフェ アンバサダー」というコミュニティのコアではありません。個人的な見解かもしれませんが、「ネスカフェ アンバサダー」「ネスカフェ」という強力なブランドに集まっていると感じています。

 

仮に「マエダ珈琲」というブランド力がないインスタントコーヒーのブランドが、同じ座組みで、同じプロモーションで、キャンペーン展開をしたら、果たしてアンバサダーというコミュニティは形成されたでしょうか?
「ネスカフェ」という長年のマーケティングによって積み重ねられてきた良質な「ブランド」をコアにして「ネスカフェ アンバサダー」というコミュニティが形成されていると言えるでしょう。

 

つまり、消費者に愛されるブランドや商品そのものがコミュニティのコアになり得るのです。その意味では、残念ながら、愛されていないブランドや商品では、コミュニティ形成は難しいでしょう。
コミュニティは「集まれ」と号令をかけて能動的に集まるものではなく、自主的に集まるものです。企業においては、「ファンの集まり = コミュニティ」と表現できるかもしれません。

 

実際に、2016年の米国での調査によれば、コミュニティを形成する理由として多いのは、「顧客満足向上」「共創」「ブランド愛好者のサポート」であり、ファンとのコミュニケーションを目的としてコミュニティが活用されているという結果が出ています。

primary reason why lunched online community
出典 : CMX (http://cmxhub.com/)

 

コミュニティマーケティングにおいては、抽象的な「コミュニティ」を具現化する必要性があります。つまり、コミュニティプラットフォームが必要となるのです。そして現代においては、オンラインプラットフォームが主となっています。実際にコミュニティマーケティング先進国である米国から、プラットフォームを使ったコミュニティの活用事例をご紹介します。

 

スターバックスでの事例

米国のスターバックスでは、コミュニティを活用して多くのアイデアを募っています。いわゆる「共創」を行っています。

mystarbacksidea
My Starbacks Idea (http://mystarbucksidea.force.com/)

 

このオンラインコミュニティプラットフォームは Salesforce Community Cloud が使われています。このプラットフォームでは、スターバックスのファンからの意見やフィードバックをオンライン上で集め、商品開発や改善に活用しています。
日本でも同じですが、スターバックスというブランドには熱狂的なファンが多くいます。熱狂的なファンは、時としてスターバックス社の社員以上に、スターバックスを愛し、利用しています。
だからこそ、強い当事者意識を持った、真の顧客目線のフィードバックをもらうことができるのです。

 

Akamaiでの事例

 

akamaicomunity
Akamai Community (https://community.akamai.com/)

 

こちらのオンラインコミュニティプラットフォームは Jive-x が使われています。Akamai社は、全世界のインターネット通信量の15%を捌いていると言われているコンテンツ配信サービスを展開する企業です。このコミュニティは主に、Akamaiを利用している技術者向けです。

 

先程のスターバックスとは異なり、ファンというよりも、ユーザーが主体となっています。Akamaiユーザー同士がこのプラットフォームを介して交流し、技術的な課題やヒントについて議論やサポートを行っています。このコミュニティの存在によって、これまではサポートセンターが行っていた業務を、ユーザー同士で解決できるようになっています。IT界隈では「ユーザーコミュニティ」として広がりを見せている、コミュニティの形態です。

 

まとめ

 

コミュニティとは一見すると、難しいように思えますが、企業におけるコミュニティとは、基本的にはブランド愛好者の集まりと考えてください。ファン同士のコミュニケーションによりブランド愛着度や顧客生涯価値 (Lifetime Value; LTV) 向上、カスタマーサポートコストの低減ができるのが、企業がコミュニティを形成する理由であり、価値と言えます。

 

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    前田 裕司

    前田 裕司

    奈良県出身。大手電機メーカーの航空関連部門や自動車関連部門での海外事業担当として、営業・新製品開発・チャネル開拓などを経て、2015年 京橋ファクトリー入社、同年 執行役員 COO、2017年 同社 執行役員 CMO に就任。兵庫県立大学経営学部にてマーケティング特別講師。次世代マーケティングプラットフォーム研究会運営メンバー。日本マーケティング学会会員。

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